2015年3月アーカイブ

グーグルは、検索エンジンにおける検索結果表示順位を、モバイル専用でパソコン用とは変えています。

『モバイルフレンドリー』対応サイトを評価し、モバイルからアクセスした人への検索結果を、パソコンからアクセスした人への検索結果と変えているわけです。

こうなると、パソコン用サイトしか持っていないあなたは、「私もスマホ用サイトを作らないとやばいか?!」と心配になるはずです。

この疑問・心配に対する答えですが、「誰に何を売るか」でまったく逆の結果になります。


まず、スマホやタブレットしか持っていない人ってどういう人?

を考えてください・・・

日本人で中流階層以上の人で、知的好奇心がある人なら、パソコンを持っていない人なんてまずいませんよね。

そういう人が、悩み事を解決するために何かを調べたい・・・商品を購入したい・・・という時に、わざわざスマホで検索なんてしませんよね。画像もデータも、情報量が多くて見やすいパソコン用サイトで具体的に検索し、調べるはずです。

もちろん、お勤めの方が通勤時間や休み時間で、あるいはお出かけ先で何かを買おうとしてお店を探したり、ひまつぶしになんとなく検索・・・ということはあります。

ですので、リアル店舗で少額の物やサービスを売っている人は、モバイル用サイトは絶対にあったほうが良いです。

しかし前述したように、何か悩み事があってそれを検索する人に向けて教材や物品・サービスをネット上で売っている人は、気にされなくて良いです。


なぜならば、スマホやタブレットしか持っていない人は、あなたの商品を買わない層の人だからです

スマホやタブレットしか持っていない人をイメージしてください・・・

失礼を承知で申し上げますが、現実として「お金を持っていない層の人」になります。多くは学生さんです。大人でも低所得者層です。もっと言えばスマホも持っていなくてガラケーかもしれません。(最近、スマホやタブレットよりもガラケーやガラホのシェアがまた伸びてきています)

つまり、そういう層の人からのアクセスを大量に集めたとしても、『売れない』のです。

例えば、モバイル用サイトを誰かが無料で作ってくれるのなら、もちろんそれなら作るべきです。

いずれは、PC用サイトをモバイル用に変換して出力してくれるフリー(無料)ツールは必ず出てくると思いますが(現在も広告用はありますが)、今の時点では、モバイル用サイトを作るにはお金か時間かどちらかが必要です。

でも、あなたのサイトが「誰に何を売っているのか」によって、有効にも逆効果にもなるのです。

前述したような、「何か悩み事があってそれを検索する人に向けて、わりと高額な教材や物品・サービスを売っている」という場合は、スマホ用サイトを作ってる時間とお金があるのならば、その時間とお金をパソコン用サイト(サブページ)を増やすことに使った方が、売上・成約率・利益率が断然高くなる!ということです。


しかも、レスポンシブウェブデザインでPCサイトの売り上げが落ちる

という現象まで起きてしまいます。

レスポンシブウェブデザインというのは、パソコン・スマホ・タブレット、それぞれでアクセスしたときに、その画面の幅に合わせてサイトの枠や画像の幅を自動調整して表示してくれるサイト形式のことです。

「レスポンシブウェブデザインにしたら売り上げ・成約率が上がった!」

という人と、

「レスポンシブウェブデザインにしたら売り上げ・成約率が下がった!」

という人がいます。

これは、前述した「誰に何を売っているのか」による違いもありますが、もう一つ大きな理由は、

『もともと成約率が高かった質の高いパソコン用サイトなのに、レスポンシブウェブデザインに対応するためにシンプルに作り変えた結果、訴求力が落ちてしまった』からです。

デザイン性・個性・質感⇒ユーザーを引き付ける力・訴える力が落ちてしまうのです。

もともとパソコン用サイトが画像もほとんどなくショボいサイトだった場合は、レスポンシブウェブデザインにすれば売り上げ・成約率が上がる可能性が高いですが、何年もかけて作り込んで画像もコンテンツも充実させたパソコン用サイトだったならば、レスポンシブウェブデザインにすることで売り上げ・成約率が落ちてしまうのです。

これを忘れてはいけません。

ホームページ制作業者やSEO業者は、

「レスポンシブウェブデザインに変えれば売り上げが増えますよ!」

「パソコン用サイトはグーグルの検索順位が下がりますよ!」

と、しきりにあおってきますが、それは自分が儲けたいからです。


グーグルはパソコン用サイトをモバイル用検索結果から削除するわけではありません

と公式に言っています。「あくまでアルゴリズム要素の中の一つでしかありません」と言っています。

だって、サッとスマホを横に傾けて指でズームすれば、パソコン用サイトの充実したコンテンツを見れるわけです。そういう良いサイトを圏外に飛ばしておいて、たかが「端末の幅に合せて文字が見やすくてリンクをクリックしやすいサイト」という理由だけで、上位表示なんてしますか?

それこそ、ユーザーからの『グーグル検索エンジン』に対する評価が下がってしまいます。シェアが落ちます。グーグルはそれを恐れているので、日々改良を重ねているのです。

グーグルが検索結果のアルゴリズムで重視しているのは、

・滞在時間
・精読率
・サイト内回遊率
・直帰率
・質の良いサイトからの被リンク
・(その他、要素は何百項目もあります)

です。

それを絶対に忘れてはいけません。

もちろん、いろんな端末で見やすいサイトデザインであることは重要です。いくら中身が良くても、見にくいデザインならば、上記の「グーグルが検索結果のアルゴリズムで重視している条件」も満たせません。


そこで、今あなたが持っているパソコン用サイトを『モバイルフレンドリー』に近づける簡単な方法をお教えします。

https://www.google.com/webmasters/tools/mobile-friendly/

↑このページは、グーグルが用意している『モバイルフレンドリー』のチェックツールです。

ここに、あなたのサイトのURLをコピペして「分析」をクリックします。

そうすると↓こんな感じで、ダメな理由が4つくらいと、スマホでどう見えているかというイメージ画像が出ると思います。

----------------------------
このページは Googlebot にどのように見えているか【例1】.png
(モバイル フレンドリーではありません。このページがモバイル対応ではない理由)

×テキストが小さすぎて読めません

×リンク同士が近すぎます

×モバイル用 viewport が設定されていません

×コンテンツの幅が画面の幅を超えています

----------------------------

そこで、<head> </head>の中に、↓このようなメタタグを追加してほしいのです。

<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0" />

そうすることで、↓エラー項目が減って以下の結果になります。



----------------------------
このページは Googlebot にどのように見えているか【例2】.png
(モバイル フレンドリーではありません。このページがモバイル対応ではない理由)

×コンテンツの幅が画面の幅を超えています

----------------------------

最初は4つエラーがあったサイトが、たった一つになりました。

もちろん、「モバイルフレンドリーではありません」と出ていますので、その分は評価は下がっていますが、3つも悪かった要素が消えたわけですので、何もしないよりは明らかにプラスです。







それでも売り上げが大幅に減った場合はどうすれば良いのか?

そういう場合は、スマホ(モバイル)用サイトを安く作ってくれる良いサービスを利用しましょう。

おすすめは『bMobilized(ビーモビライズド)』です。

それで検索すると、取扱い会社がいくつか出てきますが、ソフトバンク社系のサービスです。

自分で設置する安いコースでも、毎月1,980円かかりますので、年間にしたら少しかかります。

大きく売り上げが減っていないのであれば、先ほどのメタタグを追加する施策だけで良いです。そして、そんなお金と時間があるんだったら、ドンドンとパソコン用サイトやサブページを増やしていった方が、断然売り上げは上がっていきます。

それを絶対に忘れないでください。

時代と共にパソコンの品質は上がり、価格は安くなっていきます。

タブレットやスマホだけでは、使い勝手が悪いです。

・手で持つのが疲れる。スタンドに立てても角度調整しづらい。
・画面をタッチするのは汚れるし疲れる。マウスのほうが楽で正確。
・文字が打ちづらい(キーボードのほうが圧倒的に早くて正確)

タブレットにキーボードとマウスを付けるんだったら、最初からパソコンのほうが良くないですか?

例えば、オフラインビジネスで対面でのプレゼンテーション能力は高いですが、個人で使う分にはパソコンのほうが断然使い勝手が良いのです。だから、またパソコンのシェアが増えてきました。


■まとめ

ある同業者の話ですが、「ユーチューブでKポップファンのリストを大量に集めたのに、ほとんどが高校生で全然お金にならなかった・・」と言っていましたが、そりゃそうです。

あなたが「誰に何を売ろうとしているのか」を深く考えてください。リサーチ・調査してください。ビジネスの基本は、お客様を知ることです。

それでは、業者のあおりに騙されないようにしましょうね(^_^)




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【堀川春広】

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